2018 初冬の大河にて

バックミラーが赤く染まった時間に、川へ向かった。

全道的に悪天候であった連休の初日、普段は雪の少ない道東地方でも積雪のあった場所も多かった様だ。十勝川の河口域もうっすらとした雪が積もり、朝方の極端な冷え込みは無かったかわりに、日中の気温が上がらず、ガイドの凍結にも悩まされた。

肝心の釣りは明け方から昼遅くまで粘ってみたものの、一度も魚のコンタクトは得られなかった。同じ日、釣友も僕の居た場所の対岸で竿を振ったようだけど、反応がないとメールを貰った。別場所では対岸で釣り人を見かけたが、こちらも釣れていない様で水面を割れる音は一度も聞いていない。

日が傾く時間まで、粘ってみたのだが、魚のコンタクトは無かった。

大雨による大増水があると川底に泥が溜まり、ウェーディングどころではないのだが、場所により足場は問題のない遠浅の場所も存在する。基本的には膝くらいの水深が沖合100mレベルで張り出している感じで、危険は少ないのだが、水温は低いので転倒すると厄介な事になる。数年前からゲームベストを着用しているので、沈むことはないとは思うけど、今は落ち着いているとはいえ、一度、腕や手が動かなくなった発作を経験していると、万が一ウェーディングで何かあったらと不安になってしまう。

フンベの滝 水しぶきに小さな虹が出ている。

日高山脈は既に冬の様相だ。

日高路を往復して十勝に向かったのだが、天候や路面状態が良ければ日勝峠、あるいは道東道を通った方が楽だし、所要時間も短い。ただ、僕はこうしたドライブも楽しく、特に南十勝の景色が好きなので、宿を出るとついつい南下してしまう癖がある。広尾からえりも町へ向かう黄金道路は、今はトンネルが非常に多く、昔とは雰囲気が変わってしまっている。個人的には昔の道路が好きだけど、旧道の狭さと通行止めの頻度を考えると受け入れるしかない。