不謹慎ながら釣りがメインの遠征というよりも、宴会、そして名ガイドの案内による山菜を求めての旅だと思う。近年では定番の遠征だが、この時期の道南は既に雪は消え、イワナの活性も高いという季節であるけれど、今年は特に太平洋側ではいまだに残雪が多く、河川の多くは雪代による増水と濁りで釣りにならなかった。
もっとも、初日は川よりも湖水をメインに釣りをしていたのだけど、元々の個体数が少ないことと、身の危険を感じる強風に悩まされ、僅かなアタリがあったのみで転戦を余儀なくされた。もっとも、転戦先の川でも釣友曰く、「平水の三倍くらいの水量がある」という厳しい状況だった。時折、イワナが飛び出してくることもあるのだけど、フッキングに至らない。数匹、バイトしてきたけど、釣りあげたのは本当に小さなイワナのみ。
今回の反省点なのかもしれないけど、宴会と山菜がメインとなると、真剣に釣りをしていないね。もっとも、雪代の影響で戦意喪失気味ではあったのだが。
アズキナ(和名:ユキザサ)は、軽くゆでると甘く、アスパラのような風味も味わえる癖の少ない山菜だ。かなり葉が開いても問題なく食べられると話に聞いているけど、今回は贅沢にも太く、まだ葉も開いていない様な上物ばかりを狙って採取した。少しだけ気をつけなければならないのが、バイケイソウやスズランの芽に似ているということだ。ある程度まで大きくなると、アズキナはあきらかにアズキナ然とした姿をしているけど、伸びたばかりの芽は判断に迷うかもしれない。
たとえ芽であっても葉の状態は異なるので、それを知識として知っていれば大丈夫だとは思うけど、混成しているような場所では注意が必要だ。もっとも、それはギョウジャニンニクについても言える事で、確かに伸びたばかりのスズランに似ていると思う。但し、ギョウジャニンニク特有に匂いで判別は可能だろう。でも、山菜やキノコというのは、その意味で多少のリスクを持ち合わせている食材ではあると思う。
平野に近い山林でこれからの時期に見かけるエンレイソウだけど、早い時期は普通のエンレイソウが開花しているだけで、白い花のほとんどはキクザキイチゲであった。アズマイチゲに似ているキクザキイチゲだけど、葉の切れ込みを観察すれば判別しやすい。