2011 秋の八重山諸島(石垣島)

名蔵アンパル近くの海岸にて。

名蔵アンパル(名蔵網張)という場所は、石垣市西部にある干潟とマングローブ林のある地域の事だ。ラムサール条約に登録され、かつ西表石垣国立公園の特別地域でもある。そんな海岸には、車の往来も多いのだが海岸線にはマングローブ林を身近に見ることが出来る。そんな場所で西に目を向けると、一本だけ生えているヤエヤマヒルギを見かけた。奥に見える稜線は、ぶざま岳から屋良部岳のある石垣島の西方面。

浦底湾の海岸にて

川平湾にも立ち寄ってみたが、観光客が多く、駐車場も満車状態。天候が晴れであれば空きを待っても良かったのだが、あいにくの曇りではそこまでの気持ちにならない。しかし、川平だけは何度訪れても曇りや雨ばかりだ。

サビチ洞入り口

サビチ洞から出た海岸線にて

サビチ洞の海岸にて、リュウキュウアサギマダラ。日陰だった為、水色が濃く出てしまった様だ。

サビチ洞の海岸にて。モンパノキ

サビチ洞の海岸にて。モンパノキの花。

サビチ洞は石垣島北部の伊原間(いばるま)にある鍾乳洞で、今年の冬、雨の中を訪れたことがある。今回もあいにくの曇りであったけど、時間調整の意味もあり再び洞窟を訪れてみた。鍾乳洞自体は前回のそれと印象は同じであったけど、暖かい時期という事でコウモリが生息している場所では多数それが飛び交う姿を見ることが出来た。話は変わるが、石垣島は隆起珊瑚の島であり、海岸に存在する多くの岩を見ると様々な模様を見ることが出来る。そんな岩が多いサビチ洞から出た海岸線。岩の陰で見つけたリュウキュウアサギマダラは、ハッとするほど美しかったし、彩度の低いモンパノキやとぐろを巻いているような花を見かけたのもこの海岸でのこと。砂浜には大小多くのヤドカリが歩いていた。比較的訪れる観光客も少ない場所の様で、のんびり時間を過ごすことが出来る。

平久保崎にて 風の強い岬では、リーフエッジに白波が。

平久保崎にて

平久保崎にて。石垣島のサンセット。

平久保崎は石垣島の最北端に位置する。石垣市内からは最短距離で40km弱、東側の海岸線沿いで44km(ともに市役所からの距離)と遠く、島の交通を考えると一時間以上の距離がある。間違っても北海道感覚で、40kmは40分などと考えてはいけない。それ故、半日ほどの滞在でここを訪れるのは現実的ではないような気がする。途中の見所を全て通過という事であれば、それも可能だけど離島まで旅をして時間に急かされるのは如何なものかと僕は思うのだが、それは各自の旅スタイルという事になるのだろうか。

この平久保崎に到着したのが5時半過ぎの事だ。ただ、初日の石垣島で太陽が顔を出したのも平久保崎だけの事であった。タイミング的にサンセットが見られるかもしれない。那覇での日没が18時11分。それより西に位置する石垣島であるから10~20分遅れだろうか。いずれにしても、少し待てば夕日が拝めるかもしれないと考え、岬にてその時を待つことにした。やがて日が傾き、徐々に空が赤みを帯びてくる。残念ながら、水平線上には雲があり、海に沈む夕日は見ることが出来なかったけど、空を染める光景はやはり素晴らしかった。

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