最近のぷちグルメ

伊勢エビ同様に花咲ガニも甲羅から出汁が出るという。その意味では身がスカスカであったとしても、汁物用としてはそれで十分という事になる。

花咲ガニは身も美味しいけれど、こうした汁物にするのが一番好きだったりする。こうした固い殻を持つ甲殻類は、殻から出汁が出るようで、伊勢エビなどは殻から何度も出汁がとれるらしい。

殻が柔らかいケガニなども汁は美味しいけど、出汁の濃厚さという意味ではやはり花咲ガニに軍配があがる。タラバガニ・・・は、判らんかなあ。ズワイガニの汁はケガニと同レベルだった気がするけど、作り方などにもよるのでその辺は何とも。

生花苗沼(オイカマナイトー)のヤマトシジミ

十勝の海岸線には多くの海跡湖が点在しており、生花苗沼もその一つ。何度か訪れているけど、この周辺はエゾカンゾウが多く咲いていた。この辺りは全般的に自然が残されていて、ハマナスをはじめとする原生花園が広がっている。

話はそれたけど、この沼で水揚げされるシジミが写真のそれ。資源保護の為、年に1度しか漁をしないという事で巷では「幻の」などという形容詞がつく。漁獲量が限られているので、入手が困難であることは間違いないけれど、幻というのはかなり大袈裟ではある。

大樹の道の駅では冷凍されたこのシジミが売られているけど、かなり高価な事は間違いない。今回はたまたま魚屋が仕入れていたというオイカマナイトーのこのシジミだけど、庶民的な店故にサイズは「小」というもの。

ここで有名なのは5cmを超えるような大型の粒ではあるけど、流石にそれを仕入れると誰も買わんという値段になってしまう。ただ、写真のそれは小とはあるけど大きい粒は4cmくらいの物も混じっているので、他の産地よりは大粒である。

ちなみに粒が大きいと美味しいと単純には思っていないけど、汁物でシジミを食べるなら大型の方が食べやすい(というか、食べる気になるね)。小指の爪レベルのシジミだと、殻から外れている身は食べるとしてもわざわざ身を外して食べるなんて事は僕は面倒なのでね(笑)。

ちなみに○天などでは恐ろしい値段で売られているね。ちなみに今回のシジミも小ではあるけど、価格は絶対値では安くはない。グラム250円で300g買い求めたもの。

これが大になるとグラム400円くらいは頂かないととか言っていたので、同じ重さだと1200円か。ただ、粒の数は小の方が多いだろうし、極端に味が変わるとは思えないので味噌汁などでは小で十分だと思う。

夏の味覚

地産 赤白ウニちらし 

赤ウニ(エゾバフンウニ)の方が濃厚さはあるけど、甘さは白ウニ(キタムラサキウニ)の方が上か。

どちらが美味しいかは、間違いなく好み。そうでなければ、高級店で両方のウニを仕入れない。ただ、赤ウニについては、積丹産より昆布が有名な産地の方が間違いなく美味しいと思う。それは道北に限らず、冬期の道東産なども含めてだ。

積丹で赤ウニが高いのは漁獲量少ない事が一番の理由だろうけど、メディアは高い=高級=美味しいという報道をしている。それをどう受け止めるかは、個々の自由なのだけど、赤だから文句なしに美味しいというのも乱暴過ぎる意見ではある。

 

最近の銘酒

発酵中、Foo Fightersの曲をかけて醸造したとか・・・Foo Fighters × 楯野川 純米大吟醸 半宵 銀(はんしょう ぎん)

山形県の楯の川酒造が作る楯野川は、積極的な商品展開を行っている作り手で、今回の純米大吟醸 半宵 銀という銘柄もコラボ製品の一つ。

限定販売という事もあり、正直価格は微妙ではあるけれど、コロナ渦で外呑み出来ないという状況になってしまったので、試しに買ってみたものだ。楯野川自体は何度も飲んでいるので大体の味は想像がつくけれど、試飲してみないと好きかどうかは何ともいえない。でも、純米大吟醸だからそれなりの味には仕上がっているのだろうね。

5/16追記

話の種レベルで購入したこの酒だけど、旨味よし、酸味よし、苦みよしの高バランスな仕上がりで、好みはあるにしても純米大吟醸としてもレベルは高いと思う。コラボ商品なので割高感はあるにしても、お勧めは出来るかな。

Foo Fightersのタグが架かっている 最近の日本酒では驚きはしないけど、でも違和感があるのも事実
田酒 純米吟醸 百四拾 桜ラベル 「華想い」精米歩合50%なれど、純米吟醸なのだ

青森の銘酒といえる田酒(でんしゅ)は、通常の純米吟醸であれば行きつけの居酒屋さんで常備しているのだけど、道央でコンスタントに入手出来るかというと難しいと言える銘柄の酒だ。まあ、取り扱いのある酒屋に通っていればタイミング次第でという事だろうけど、小売りについてはコロナ渦だから買えるという事は大きいようだ。

飲食店の仕入れが激減しているので、その分、小売り向けに出荷が出来るという事らしい。だから、僕の好きな豊盃なども昔はタイミング次第で買えるというお酒だったけど、レギュラー製品であれば今では間違いなく買えるもの。

醸し人九平次のシリーズもそうだね。人気商品なのでタイミングが悪いと売り切れになってしまうけど、ここ数ヶ月はこれもまず買えないという事はなくなった。

しかし、小さな蔵はなんとかなるようだけど、大きな酒蔵は生産量が非常に多いので本当に大変らしいね。限定ラベルなどで低価格で純米大吟醸を小売り向けに出していたりなど、薄利多売戦略をとっている銘柄もある。

好きな銘柄は将来も残って欲しいので、出来る事は沢山買ってという事くらいなのかなと思う。